今さらながら熱中症の話
もう8月になってしまいましたが、熱中症についてお話しします。
ここ数年は毎年夏になると、あるいは夏になる前から「熱中症」という言葉を耳にするようになりました。
特に、外でお仕事をしている方なんかは熱中症対策を万全にしていることだと思います。
一方で、問題になっているのはお年寄りの熱中症ですね。
部屋の中にいて熱中症で倒れてしまって、そのまま亡くなってしまう方なんかもいらっしゃいます。
よく、暑さに対して鈍感になってしまって気づいたときには脱水症状を起こしてしまっていた、なんてことを言われています。
お年寄りが熱中症になりやすい理由があって、それは、「筋肉量が少ないこと」が原因の一つとして挙げられます。
筋肉って関係あるのか?って思われるかもしれませんが、大アリです。
実は、筋肉量の約80%は水分なんです。
筋肉って体にとってのタンクの役割も果たしてるんですね。だから筋肉量が少ないお年寄りはもともと水分を体内に溜めにくいんです。
だから脱水症状を起こしやすい、ということが言えます。
もう一つは、水分の失われ方に問題があります。
体から水分が出ていく時って、汗をかいたり、おしっこしたりっていうのが一番分かりやすいと思うんですけど、
実は、人間が気づかないところで水分って体から出ていってしまうんです。これは、不感蒸散とか不感蒸泄って言われるもので、皮膚から水分が蒸発していったり、呼吸することで気道から水分が蒸発していくんです。
役割としては、汗と同じで体の熱を奪って体温が上がりすぎないようにすることです。
これで1日に1リットル近くの水分が失われていくんです。
つまり、じっとしてて、汗をかいていなくても、状況によっては脱水状態になって熱中症になっちゃうんです。
これを知らないとウチの中にいて汗もかいてないんだし熱中症なんかなるわけないって思っちゃいますよね。
実は、そうじゃない、ということを知っておいてください。
脱水状態にならないように気をつけることは、もちろん、水分をしっかり取ることなんですが、「やばいな」って判断すべき基準は、やはりオシッコですね。おしっこが出ないようだと体内に水分がたりてないのかもしれません。
おしっこってもともとは体内の余分な水分を排泄することも役割の一つなので、いつもより出ないってことは体内に水分が足りてない、排泄する分がない、ということかもしれません。
おしっこが近くなるから水分を取らないようにしている、なんてこともたまに聞きますが、しっかり水分をとっておしっこが定期的に出る状態をキープする用にしてください。
では、今日はここまでにさせていただきます。